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    夢見【2】彼女は何をしている~2


    (1025字)
        自宅から最も近くにある国道沿いを歩いていると、路肩にワゴン車が停まっていた。運転手はいなく、中は3列シートになっている。運転席と助手席を除くと5~6人載れるミニワゴンタイプの国産車だ。
     車を外から見ていたところで、突然彼女が中にいるような気がしてドアを開けて入ることにした。4人くらいいる。車内はカーテンが掛けられているのか、または遮光シートが貼られているのかは定かではなくとも、とにかく妙に薄暗い。
     しばらくすると男女各2人ずつだと分かってくる。全員が頭から黒いフードを被り俯いていて雰囲気が悪い。まずいことをしたと自らがいち早く悟ったときの、または場違いな閉鎖的集まりに顔を出してしまったかのような居心地の悪さが体に滲みてくるのだった。そこで入ってきたときとは反対側のドアを開けて出ることにする。
     当然のように狭い車内を私は突っ切るわけだが、フードを被った人間は進んで脚を引っ込めたりはしてくれず、無理やり脚を折り曲げさせたり、それでも通り抜けづらい箇所では、仕方なく相手の膝の上に乗らなければならなかった。

     ただ不思議なことにフードの人間はほとんど抵抗しなかった。どころか、体をこちらに預けきるほどに全身の力が抜けてうなだれかかってきたり、手前の人間の膝上から奥の運転席に座る人間とハンドルの間へ片脚を下ろそうかとすると、奥の人間はあらかじめ軽く畳ませていた脚を再び前に放り出す、といった有様だった。
     手前の男の上にこちらがまずは正座の形に乗りながら奥の男のをしまいつつ、また前にだらりと出してこられると面倒なので、それ以上滑りだして来ないように私の片方の脚をつっかえ棒に出して相手の動きを押さえてのやたら手間取る移動。
     筋肉や関節が妙な具合に固まり、最初に座っていた、決められた姿勢以外をほんの数秒でも維持していることが難しいとでもいうのか、気を抜くとすぐに崩れようとするのだった。
        ひたすら俯きながら闇雲に、自分の胸へ視線を落とし続けている様が段々と愚かな祈りの姿に見え始めると、私の中で我慢されてきた苛立ちと不快さは唐突に高まり、奥に座る人間の膝頭と前頭部を若干勢いをつけ鷲掴みにした。それらを元々あるべきだった場所に少し強めに、心持ち長めに押し付ける。

     半ば無理やり顎を上げさせた際、その男や他の同乗者の顔をフードの下から覗き込むようにして再度確認したが、途中からは特段の諦めの感情も抱かずにいつの間にか受け入れてはいた現実として、彼女はやはりいない。




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