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    エッセイ(物語構成)【2】パラソル・パラダイム~4





    (939字)
        言うまでもないことかもしれないが、自習時間中のクラスの人間全員がずっと静かな状態を保って落ち着いていられるわけがない。すでに教室内部ではいくつかの仲良しグループが数人で集まり雑談をしているのだった。教科書を開いている生徒は男女あわせて十人もいないようだ。
     あまりにも奇声やら歓声やら悲鳴などが大きくなり過ぎると、廊下や近くの階段を通りかかった教師に聞こえ見咎[トガ]められるかもしれないので、その発言に周囲を従わせ頷かせる多少の影響力を持っている、クラスの中でも中心的な男子生徒が軽く皆を沈める役割を担っていた。とはいっても余程ひどい状態にならない限りは、彼も爆発寸前とも言える馬鹿騒ぎに加わっていたのだったが。
     
     僕は寝たふりでもしたほうがいいかと一旦伏せた顔を持ち上げ、相変わらず静まる様子のない教室内を再度見回した。普段の休み時間に話をする連中の輪に今からでも加われば、それはそれで楽しい時間が過ごせるかもしれない。ただ先生がいつ教室の扉を開けるか分からないし、なんとなく天気のせいもあり気分が乗らなかったのだ。
     小便が近くなったことを感じて席を立つと教室のドアを引いた。同級生の大半はもはや休み時間の呈で、勝手にクラスの中と外を人が出入りしようと気にもしていないらしい。一応、先生が突然来るかもしれないと恐れてもいたし期待してもいたのだったが、彼らはそうではなかった。少なくとも不測の事態を恐れてはいないのだろうか。よく分からない。
     
     教室から一歩外は相変わらず薄暗かった。僕は廊下の端に位置しているトイレに向かうことにする。他の教室の前を通り過ぎる時に半分開け放たれているドアから中を覗くと、全てのクラスが自習のようで、やはりというか自分のところと似たり寄ったりの状態なのだ。
     階段の手前に到着。左に折れ曲がるとさらに同学年の教室が二つ並んでいて、その先は行き止まり、向かって右際がトイレだ。さっさと済ませてしまおうと中に入ろうとした直後、近くの曲がり角の先あたりから誰かの足音がすることに気がつく。一歩々々と規則的なリズムを保って、確かに近づいてくる。おそらく同じようにトイレに用のある同級生か、もしくは教室から抜けだして隣にまで遊びに行っている少しおちゃめな奴かもしれない、と。




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