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    夢見【7】ここは男塾ですか?(了)





    (969字)
         周囲は真夜中か、ものすごく高い鉄塔に命綱無しで複数の人間が登っている。その周辺だけが闇の中で浮かび上がり照らされている。全員で三十人近くはいるか。思い々々、とりあえず現段階で辿り着ける各自の実力に見合った場所に立ち、ある者は休憩しまたある者はさらに先を目指す。見た目はありふれた高圧鉄塔のような感じだ。
     いくらか斜めになっているために、全長の割に地表面からの高さは実際の六、七割くらいだろう。それにしてもやはり相当の高所であることには変わりない。
     全長は7、80メートル程度、実際に登った際の頂点の高さは大体50メートル近いのではないか。にも関わらず、みな実に楽しそうに精力的に取り組んでいる。あるいは、気楽に何の思うところもなしに近くの同級生と雑談をしながらの姿からして、まるでさらに年少の子供達が校庭のジャングルジムに休み時間に登る感覚とほとんど変わりなく見える。どうやら学校行事だという。
     中には手放しになって鉄骨に脚だけを乗せた状態から、大きく真上にジャンプするような強者もいる。それに成功した際には笑顔で地面の引率の教師に向かって大きく手を振り、また再び頂きを目指すのだ。

     クラス単位で参加しているらしく、途中経過として体育教師に点呼をとられる。各クラスのメンバーが元気良く答えるが、五組はその時ちょうど到着した学級委員のメガネ君一人だけしかいなかった。身体は細く、身長も160センチいかないくらいの小柄な少年だ。耳の上部から下をぐるりと刈り上げた小ざっぱりとした髪型をして、公立の中学校にありがちな白の体操着を着ている。上は半袖で下は紺色のジャージという格好だ。
     どうやら、やはりこの異常な鉄人レースは学年の行事として取り組んでいるそうで、ただ今年の五組はあまり運動神経に優れた生徒がいないのだ。彼以外、残念ながらここまでは辿り着いていなかった。やがて姿を見せるはずのクラスの仲間の分まで応えられればと、メガネ君は直立不動で幾分顔を斜めに向け、喉を嗄らしかねないほどの大声で返事をする。一瞬は周囲全体に響き渡るまで届き、先んじて鉄塔に登る生徒一同の中でも特に雑談に興じていた連中を沈黙させた。
     しかし十秒も経たずに分厚い暗闇の壁へ吸い込まれて余韻を残さず消えると同時、劣らずの音量をした怒声で体育教師に人数が少な過ぎると叱責されてしまう。




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